概要

印象派の絵は自分で見てもわかるけど、ルネサンス絵画は分かりにくい、と思っていませんか。それは、ルネサンスの美術が、ギリシャ神話や旧約・新約の聖書の内容を表現していることが多いからです。背景になる物語を知らないと、イタリアの美術館に行っても、日本で企画展を見ても、お手上げになってしまいます。とくに我々日本人が難しいのは、ギリシャ神話と旧約聖書の区別ですね。2019年度前期は毎回、イタリアの都市へ美術旅行するように画像を楽しみながら、同時に知っておくべきギリシャ神話や聖書の物語の基本を自然に身に付けて頂く講座です。ここがクリアできてルネサンスが分かってくると、西洋美術は俄然楽しくなります。
※開催中の展覧会のみどころについてもお話します。


4/9(火) 第1回 ラヴェンナ モザイク画の世界首都～ビザンチン絵画の極み

5/14(火) 第2回 パドヴァ スクロヴェーニ礼拝堂～ジョットのまなざし

6/11(火) 第3回 ローマ バチカン宮殿～ルネサンス巨匠たちの宝石箱

7/9(火) 第4回 フィレンツェ ウフィッツィ～ルネサンスの栄華の余光が今も

8/27(火) 第5回 フィレンツェ サンマルコ修道院～至高の祈りと遠近法

9/10(火) 第6回 ヴェネツィア アカデミア美術館～寺院を巡るルネサンスの旅

講師紹介 岩佐倫太郎
大阪府出身。京都大学文学部(フランス文学)卒業。大手代理店でCM制作ののち、博物館･博覧会のプロデューサーを歴任。作詞家としても加山雄三に「地球にセーリング」を提供したほか、エッセイストとして、美術に関する紀行文を書くなど、多彩な創作活動を行っている。著作に「東京の名画散歩――絵の見方・美術館の巡り方」(舵社)など。絵の見方、美術館の回り方についての記事を各雑誌に発表するほか、講演活動を行う。 宝塚市在住