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兵庫県内の社会貢献企業を紹介

多様な活動資源とノウハウを持つ「企業」の社会貢献活動を促進し、「ひょうごの地域づくり活動」の輪を一層広げていくため、県内企業による社会貢献活動の実践事例や県の支援・促進施策をご紹介します。

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食に携わる企業としての使命をもって
~おいしい記憶をつくりたい。~

東播磨地域

事業者名 キッコーマン食品株式会社
代表者名 代表取締役社長 堀切 功章
設立 2009年10月
資本金  5,000百万円
所在地 本社:東京都港区西新橋2-1-1
高砂工場:兵庫県高砂市荒井町新浜1-1-1
主な事業活動 しょうゆ・しょうゆ関連調味料・食品・酒類などの
製造及び販売
ホームページ http://www.kikkoman.co.jp
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掲載日 平成27年7月1日

キッコーマン食品株式会社 高砂工場
 総務グループ 広報チームリーダー 岩坂 文代 さん
にお話を伺いました。

御社の概要について教えてください

                                                 

  キッコーマン食品株式会社は、しょうゆのほかしょうゆ関連調味料・食品・酒類などの製造・販売をメインに展開しています。特に、看板品であるしょうゆの製造に関しては、千葉県野田市に加えて、兵庫県高砂市、北海道千歳市の国内3工場のほか、海外の7つの工場でも生産しています。
 そのなかでも、ここ高砂工場は、しょうゆを製造する単一工場としては、日本一の規模を誇っています。
 さまざまな商品やサービスを日本だけでなく世界各国のお客様にもお届けするようになったキッコーマンとして、日々の事業活動をしっかりと誠実に行い、健康で豊かな食生活の実現に貢献することを大前提として、「食と健康」の分野を中心にキッコーマンらしい活動をすすめることで、地域と共生しながら社会に貢献したいと考えています。

社会貢献活動として、どのような取組をされていますか

 2013年に「和食:日本の伝統的な食文化」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。日本の食文化に深く関わる事業を展開するキッコーマンとしても大変喜ばしいことと考えており、食に携わる企業としては、『おいしい記憶をつくりたい。』という想いから、特に食に関する情報・知識・体験をお届けするさまざまな食育活動を行っています。
 2005年5月に公表した「食育宣言」のもと、ここ高砂工場では工場見学と出前授業をメインに実施しています。
 工場見学では、地域と工場の垣根を外し、そのスケールの大きさを目の当たりにご覧いただく機会を提供して、皆様に食に関する新たな発見につなげていただきたいと考えています。
 出前授業では、『しょうゆ博士』に認定された社員が、学校に招かれ、耳や目、手の感覚を通して、しょうゆの原材料やつくり方、おいしさの理由等について、年齢に応じた授業を行います。食への関心を持ってもらうとともに、家庭での明るい食卓につながることや食の大切さをお伝えし、おいしく食べることについて考えてもらうきっかけとなるよう努力しています。

工場見学ではどのような工夫をされていますか

  工場見学には、あらゆる世代の方にお越しいただいています。ご家族や婦人会などの地域団体、小学校の校外学習まで、年齢に応じた見学コースをご用意し、ときには外国の方もいらっしゃいますので、9カ国語対応のビデオを備えています。
 しょうゆづくり体験見学では、もろみの熟成の様子やしょうゆの色・香りを映像展示だけでなく、実際に原料に触れ、しょうゆこうじの盛り込みやもろみをしぼる体験、最後にせんべいでしょうゆの味をみる体験を通じて感じていただいています。このような体験を通して食に興味・関心をもっていただければ嬉しく思います。
 また、醸造学を学んでいる大学生からの工場見学のお申し込みに対しては、通常の工場見学担当グループに加えて、実際に醸造に関わる社員が説明するなど、可能な限りお客さまのニーズにあわせた工場見学をご提供しています。
 もちろん日程が合わず工場見学をお受けできない場合もありますが、代替案を提示するなどして、なるべく多くの方に工場見学に来ていただけるよう心がけています。
 日々の職務のなかで自然と地域貢献につながっている工場見学に携わることで、なんらかのお役に立っていることの喜びを社員も実感しています。

特に印象に残っている工場見学はありますか

 高砂市社会福祉協議会との協働による「わくわく・ドキドキ工場見学」から始まった障害をお持ちの皆様とのさまざまな見学交流会です。中でも小学生が聴覚障害者の方たちとしょうゆづくりや工場見学を体験し、この交流を通して障害についての理解を深めることを目的として実施したところ、子どもたちは聴覚障害の方たちの話を一生懸命に聞き、コミュニケーションの方法や障害について理解を深めることができました。
  この工場見学では、見学に先立ち、まず高砂市社会福祉協議会の方による車いすの操作研修会を実施いたしました。当日のスタッフとなる社員は、この研修を受講することで、これまで気づかなかったわずかな段差に気づくだけでなく、あらかじめ車いすを操作しながらコースをチェックすることで、当日、不安な気持ちを持たずに安心して自然な対応ができたと思います。その成果は、しゃがんでお客様の目線に合わせて会話をしたり説明したりするといった自然な対応のかたちで現れています。
 この見学会を通して、職員一人ひとりの能力が磨かれ、思いやりの心が育つとともに、思い込みを取っ払って相手の立場に立つことの大切さを学んでいます。
 また、見学棟建設にあたりましても身体障害者の方を見学にお招きし、障害者の立場から見学コースを検証していただくことができました。おかげさまでバリアフリー構造の見学棟は、どなた様にも気軽にご来場いただくことができ、兵庫県から「適合証」の許可もいただいています。

次に、出前授業で活躍する“しょうゆ博士”について教えてください

 出前授業『キッコーマンしょうゆ塾』では、キッコーマン社員が扮する“しょうゆ博士”とアシスタントが、しょうゆの醸造についてわかりやすく説明するプログラムで、主に小学校中学年を対象としています。しょうゆの原料である大豆や小麦に直接触れたり、クイズに答えたりしながら楽しく学習できるようになっています。
 この出前授業で活躍するのが“しょうゆ博士”ですが、この博士に認定されるためには『キッコーマンしょうゆ塾』講師養成講座を受講する必要があります。認定講座には、しょうゆに関する知識はもちろんのこと、NHKアナウンサーによる話し方講座など、楽しい授業を実践するためのメニューが組み込まれています。
 授業を通して、しょうゆに関してはもちろんのこと、「食べ物」の大切さや、「おいしく食べる」ことについて考える機会をご提供するといった役割を担う“しょうゆ博士”ですが、現在、高砂工場では総勢35名が“しょうゆ博士”に認定されています。
 この“しょうゆ博士”たちは、近隣地域は勿論のこと神戸や淡路、岡山などにも出向して活躍しています。

そのほかの活動と今後の抱負についてお聞かせください

 トライやる・ウィークによる中学生の受入れのほか、教員の新任研修も引き受けています。教員の新任研修では、最終的には工場見学のスタッフを務めていただいています。
  また、定期的に、高砂工場の近所にある小規模作業所の方たちが作られた菓子類を高砂工場内で販売し、社員や工場見学に来られたお客さまに購入していただく機会を提供しています。
 日程や販売場所などを事前に調整して、安全・安心で互いに最適な方法で実施できるように心がけています。
 このような活動や、工場見学、出前授業などを通じて、地域の皆様とのコミュニケーションをはかり、キッコーマンという会社を知っていただくとともに、しょうゆづくりを通じた食の大切さを認識していただくきっかけに繋がれば良いと思っています。
 キッコーマンは、「おいしい記憶をつくりたい。」を、コーポレート・スローガンにかかげていますが、このスローガンのように、今後もより多くの方が幸せな記憶を積み重ね、豊かな人生をおくれるようお手伝いをしていきたいと思っています。

本日はありがとうございました。

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