多様な研修で地域に貢献
~「筆」で表す感謝の気持ち~
事業者名 | 山村ロジスティクス株式会社 |
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代表者名 | 社長 内山 修 |
設立 | 平成27年11月13日 |
資本金 | 2,000万円 |
職員数 | 約2,200名 |
所在地 | 兵庫県尼崎市西向島町15番1号 |
主な事業活動 |
貨物自動車運送事業・自動車運送取扱事業・ 倉庫業・人材派遣業 等 |
ホームページ | http://www.yamalogi.co.jp/ 山村ロジスティクス株式会社のページへ |
掲載日 | 平成26年3月28日 (更新日:平成29年2月6日) |
山村倉庫株式会社(現在、山村ロジスティクス株式会社)
CSR担当 本部長 髙野 まゆみ さんにお話を伺いました。
活動のきっかけについてお聞かせください
私自身、ハローワークを通じて平成27年11月13日に分社した山村倉庫(株)に入社しました。その縁もあり、ハローワークから就職活動をしている方向けの
講演会を依頼されたのが、活動のきっかけです。
その後、西宮商工会議所からも同様の依頼があり、色々と講演をしていたところ、西宮市教育委員会から先生を対象にしたマナー教室の講師を頼まれました。それがきっかけとなり、地域の中学校で生徒を対象にしたマナー教室も実施するようになりました。
御社の活動について詳しくお聞かせください
中学生を対象にしたマナー講習では、トライやるウィークに行くにあたって、絶対に必要なるあいさつの
仕方などを主に教えています。お辞儀の仕方にも3種類あって、会釈は頭の角度が15度であるといったことを教え、実際に生徒にやってもらいます。講習には、弊社の社員にも来てもらい、見本として実技をしてもらうこともあります。やはり、あいさつは
コミュニケーションの基本であり、重要だと考えています。
中学生の皆さんは、学校の中では先生や友達にあいさつをしていると思いますが、学校から出て、近所の人にあいさつをしているかというと、なかなか出来ていないのではないでしょうか。私の住んでいる地域でも、目があってもあいさつしてくれる子は少ないです。
講習中、実際に学生にお辞儀をしてもらいますが、講習の最後には、みんな背筋を伸ばして立ち、お辞儀をしてくれるようになりますよ。
また、ここ数年は、社長の内山が地元の就職希望の高校生を対象とした講演を行っています。就職をするにあたり、会社が一般的に求めている人材や社会での常識について、社長自ら学生に講演をします。この講演には、地域の様々な高校生や先生が出席されています。
一方、ハローワークの講習では、一度社会に出たことのある方が多いので、あいさつからではなく、コミュニケーションに関する内容を扱うことが多いですね。“会社が求める人材”や“会社で働くとはどういうことか”といった内容を中心に話します。
以上の講習では弊社が独自に作成したマナーの教材を使用しています。そちらの本から、対象の方に応じて、内容を抜粋しています。この教材は、様々なマナーの本等をベースに弊社独自でまとめたものになっています。
御社の社内で取り組まれている活動について教えてください
弊社の常識の中に、筆ペンで日報を書くというものがあります。業務の終わりに落ち着いて一日を振り返ってもらうために行っています。筆を持つと、殴り書きではなく、落ち着いて書こうという気持ちになります。
また、継続してもらうことも大切だと考えています。社員に書いてもらった日報は、上司や私も含めた役員が確認し、誤字や用語の使い間違いなどについては添削して本人にフィードバックしています。ちゃんと目を通すことが大事だと考えています。
筆で日報を書くという事は、分社前より、20年くらい継続して行っており、社員全員に定着しています。弊社は物流事業のため、営業をするといっても何か目に見える商品があるわけではありません。そんな中、飛び込みで営業するのはなかなか難しいと思います。
そこで、弊社では、営業で伺った方に対して、筆でお礼の手紙を書くようにしています。そうすると、相手の方に読んでもらえる機会が多くなり、結果として営業のチャンスが増えると考えています。営業だけではなく、普段でも筆ペンが使えるとちょっとした御礼状を書けたりしますしね。
他にも、弊社では、感謝の気持ちを分かるように表してもらうようにしています。たとえば、新任研修の際は、新入社員に筆で家族へ感謝の手紙を書いてもらい、会社がその手紙と研修での取り組み内容や写真をご家族にお送りしています。
御社の活動の特徴についてお聞かせください
活動の特徴としては、様々な活動を着実に行っていることだと考えています。また、社員の皆さんは、すぐに動いてくれる方が多い気がします。先日の大雪の時も、駅から会社まで通勤してくる際に、みんなが渡る陸橋に
雪が積もっていたのを見た社員が、周りに雪かきをしようと声をかけていました。すると、周りのみんなもすぐに作業着に着替えて、陸橋で雪かきなどの作業をしていました。
本社では、複数の部署が、一つのフロアで一緒に仕事をしています。部署を仕切るものも低い棚があるくらいです。そのためか、部署を超えて、一人が声かけをすればみんなが動いてくれる環境になっていると思います。
「働きやすい職場環境づくり」を目指しておられるそうですが、どのような取組みをされているのでしょうか。
弊社では、ほとんどの社員が就業時間の30分以上前には出勤し、新聞やネットで情報収集をしたり、各自で朝の時間を過ごしています。弊社は物流事業を行っているため、いつ何が起こるかが分かりません。
また、24時間365日稼動している現場もあるため、どうしても本社の社員も早く出勤するのが習慣になっている人も多いのだと思います。
その代わり、ほとんどの社員がなるべく残業せずに定時に帰る様にしています。会社としても、業務後の時間を自己研鑽や習い事にあててもらえればと思っています。
他の取組として、社内でも様々な研修を実施しますが、ほとんどの社員が参加します。また、社外の研修にも、社員が参加したいと言えば、よほどの事情がない限り、行かせてもらえます。社員の教育には、お金を掛けて貰っています。
社外の研修に参加した人には、研修で学んだことを5分でも10分でもいいから、みんなの前で披露して貰う様にしています。どうしても聞いただけでは、30%くらい内容を忘れてしまうので、自分で説明することによって、もう一度研修内容を
思い出せるし、本人の身に付くので、とてもいい取り組みだと考えています。
社員の中には、社内のマナー研修などを子どもの教育にも役立てたいといった方もいて、マナーの教材を家でも使っているようです。このように、会社で学んだことを家庭でも浸透させてもらえれば嬉しいですね。
活動を行う上での課題点、問題点についてお聞かせください
課題としては、マナーもそうですが、新しい情報が次々と出てくるので、日々勉強して情報を吸収していかないといけないことですね。日々マナーも変わっているので、その変化に追いつくために勉強しないといけないと考えています。
マナー講座も1人で行くと、結構お金がかかります。そのような場合は、1人が受講して皆に内容を広げていけばいいと思っています。そうやって、社員が一緒になって勉強することはとてもいいことだと思いますし、コミュニケーションのきっかけにもなります。
弊社では、標語を募集することがありますが、その時も役員を含め、多くの従業員が応募してくれます。社員みんなが楽しいと、職場が楽しくなると思っています。
地域に対してどういった思いを持っておられますか
地域に対する思いとしては、西宮から尼崎に本社が変わってまだ4年ほどなので、早く地域になじんでいきたいと思っています。移転から毎年近くの小学校に新聞の寄附をしています。また、この辺りは夜になるとあまり
明るくないので、クリスマスシーズンには会社の木に電球を付けて、イルミネーションを作りました。地域のイベントでは、親会社(日本山村硝子株式会社)の製造する壜を寄付したり、イベントのお手伝いをさせて頂いています。
今後の抱負、活動の展開をお聞かせください
今は、NPO等からいろいろな情報を頂き、セミナー等にも積極的に参加している段階です。今後の抱負として、まずはもっと横のつながりを広げていきたいと考えています。
また、当社としても一個人としてもお手伝いできることがあれば、どんどんと積極的に活動したいと思います。もっと周りに向けて情報を発信していければいいと考えています。
本日はありがとうございました。