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兵庫県内の社会貢献企業を紹介

多様な活動資源とノウハウを持つ「企業」の社会貢献活動を促進し、「ひょうごの地域づくり活動」の輪を一層広げていくため、県内企業による社会貢献活動の実践事例や県の支援・促進施策をご紹介します。

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おいしさと健康~事業を通じて社会に貢献する~

神戸地域

企業資源の寄附

自主プログラム

社会的商品・サービス

事業者名 江崎グリコ株式会社
代表者名 代表取締役社長 江崎 勝久
設立 昭和4年2月11日
資本金 7,773百万円
所在地 大阪府大阪市西淀川区歌島4-6-5
主な事業活動 菓子、冷菓、食品、牛乳・乳製品の製造および販売
ホームページ https://www.glico.com/jp/
江崎グリコ株式会社
担当者 グリコマニュファクチャリングジャパン株式会社
神戸工場 人事総務課 人事係 後藤様
掲載日 令和4年1月24日


変わりゆく時代に合わせた社会貢献活動の変遷

 前回取材いただいてから12年近くが経ちました。企業理念である「おいしさと健康」や使命である「事業を通じて社会に貢献する」といった考え方は会社の中心にあり不変ですが、社会貢献の内容は時代の変化に合わせて広がりをみせています。特に昨今のコロナ禍においては、デジタル機器なども取り入れながら柔軟に対応することで社会貢献活動の幅を拡大してきました。新たな社会課題の顕在化や健康への意識の高まりを受け、社会に対してグリコグループが担うべき役割は大きくなる一方であると認識しています。

現在の具体的な内容・活動の特徴

■事業を通じた社会課題の解決
 2019年に日本初の乳児用液体ミルクを発売しました。2016年に起きた熊本地震をきっかけに開発に着手し、国のルールを定めるために行政にも働きかけを行いながら製品化を実現しました。調乳済みの状態で販売されている製品であることから、災害時のみならず夜中や外出時にもスピーディーかつ便利に利用できます。共働き世帯の増加などに伴う育児負担の増大という社会課題の解決に貢献することで、子育てを取り巻く人々が笑顔になれるよう様々な取り組みを進めています。


 また、神戸工場では「GABA for Sleep」という製品を製造・販売しています。こちらは健康にとって最も重要である食事・運動・睡眠のうち、睡眠に対する課題にアプローチした製品です。睡眠の質を高める効果のあるGABAを配合した機能性表示食品のチョコレートをお客様に届けることで、睡眠に満足していない多くの方の健康に貢献したいとの思いで日々の生産活動に従事しています。



具体的な社会貢献活動について

■事業を通じた地域への貢献
 神戸工場ではグリコの国内14工場の中で唯一、カカオを豆の状態で輸入しチョコレートへの加工を行っています。そうして神戸工場で自家焙煎したカカオで作った、こだわりのチョコレートとして製造しているのが「神戸ローストショコラ」です。この神戸ローストショコラは、洋菓子の街・神戸市に「PRパートナー第1号」として認定されています。製品を通じて神戸の多彩な魅力に出会っていただき、地域を盛り上げることができるよう今後も取り組みを行ってまいります。

■リニューアルしたグリコピア神戸
 開館から30年を迎え、工場見学施設「グリコピア神戸」を2018年に全面リニューアルしました。お菓子のことを「見る、学ぶ、楽しむ」を体感できる企業文化施設としてのコンセプトは変わらず、見学や体験を通じて一層楽しみながら学んでいただける施設に進化しています。バーチャルお菓子作り体験「デジタルクッキング」やオリジナルビスコをつくることができる「クッキングスペース」を新設し、コロナ禍以前は年間6万名以上のお客様にご来館いただき食育の場を提供しています。(※コロナ禍につき2020年6月20日以降当面の間クッキングスペースでの有料体験コーナーは休止しております。)
 

 また、当施設では通常の工場見学だけでなく、近隣の学校や児童館の生徒様に向けた知育・環境教育も行っています。知育においては「GLICODE(グリコード)」という、おいしいお菓子を食べながら楽しく遊び、学ぶことができるプログラミング教材を活用しています。これは小学校で義務化されたプログラミング教育も鑑み、子どもたちの力になるために開発した教材になります。
 環境教育では、食品ロス削減やリサイクルループなどに対してグリコグループや神戸工場の取り組みを理解していただくとともに、地域の環境問題に関する意識を高めていただいています。
 

■人材育成
 年齢や目的別にさまざまな就業体験活動プログラムを提供しています。プログラムを通じて食品の製造や販売といったグリコの事業内容についてだけでなく、仕事・職業に対する関心を喚起し、地域の次世代を担う子どもたちの育成に携わっています。一例として高専の学生に対して5日程度のインターンシップを定期的に行っています。2020年はコロナ禍につき工場内に入っての実習は行えませんでしたが、少しでもモノづくりの現場を見て就業観醸成に繋げていただきたいとの想いから、WEBツールを活用し、ご自宅にいながら製造現場の見学が可能なインターンシップを実現しました。また、近隣の中学生や障がいをお持ちの生徒様の就業体験なども定期的に行っています。


■コロナ禍でのマスクやパネル作成など
 コロナ禍において地域に対して何かできることがないかと考え、神戸工場にて地域の方(オフィス・保健所・学校等)向けに飛沫防止パネルや子ども用マスクを制作して寄贈する活動を行いました。新型コロナウイルスの影響で失業された方への雇用創出の観点から、神戸工場周辺で就業を希望される方を新たに採用させていただき、1,200枚のパネルを制作したのちグリコグループの事業所周辺の関係先に寄贈しました。また、子ども用マスクはビスコと合わせて保育園等に寄贈し、子ども達の笑顔を見ることで私たちも元気をいただくことができました。




地域貢献活動を行う上での地域に対する考え方

 工場の役割は昔のように“良い製品を安く安定的に供給する”といったものから“地域社会に愛され、事業をもって社会に貢献しともに発展する”といった形に変容してきています。事業活動で培った知見や技術を活用した教育支援、経済・福祉・文化面の社会活動を通じ、地域社会との対話により課題やニーズを適切に把握しつつ、要請や期待に応えられるよう積極的に取り組むことで「地域に愛される工場」を目指しています。そうすることで、地域と共に持続的な発展をしていきたいと考えています。

活動を継続するうえで社内での取り組み

 以前の神戸工場では特定の部署の人間が主体となって行う社会貢献活動に留まりがちでしたが、最近は活動の枠や頻度を拡大しつつ現場で働く従業員にも広くアナウンスと参加の呼びかけを行うように変化しています。特に若い世代は社会に貢献したいという意欲・意識が高く、積極的に手を挙げてくれています。また、工場内での活動に留まらず江崎グリコ全体としての地域貢献活動にエントリーする従業員も増加傾向にあります。まずは地域貢献活動に関わる人数自体を増やしていくことで、属人的でない持続可能な活動として育てていきたいと考えています。




今後の課題と抱負

 働き方改革やワークライフバランスの向上が叫ばれる昨今において、生産性を追い求める中で新しい活動への時間の捻出が難しいという課題はあります。一方で事業や働くことの本質は社会への貢献であり、地域貢献活動は単なるボランティアではなく働く意義ややりがいに直結しているべきものと考えます。活動を通じて地域の皆様とふれあうことで、従業員が自分の仕事のやりがいを新たに見つめ直し働くことに対しても良い影響をもたらすことを期待しています。より地域に愛される工場になれるよう、従業員みんなの創意工夫で活動を進化させていきたいと思います。

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