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兵庫県内の社会貢献企業を紹介

多様な活動資源とノウハウを持つ「企業」の社会貢献活動を促進し、「ひょうごの地域づくり活動」の輪を一層広げていくため、県内企業による社会貢献活動の実践事例や県の支援・促進施策をご紹介します。

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労使一体で取り組む社員参加型の社会貢献活動

東播磨地域

企業名 オークラ輸送機株式会社
代表者名 代表取締役 大庫 良一
設立 昭和35年10月18日
資本金 13億3,056万円
社員数 460名(平成21年3月31日現在)
所在地 兵庫県加古川市野口町古大内900番地
主な事業活動 コンベヤ等の各種物流機器の設計・製造・据付及び販売
ホームページ 江崎グリコ株式会社のホームページ
掲載日 平成21年10月21日

オークラ輸送機株式会社 総務部 総務課 担当係長 西村 和彰さん、岸本学さんにお話を伺いました。

オークラ輸送機株式会社が社会貢献活動を始めたきっかけは?

            

 地域との密着性が高い当社は、先代社長(故 大庫 源次郎)時代から地域振興や交流活動などこれまでも地域の社会奉仕活動に力を注いできました。

 社会の価値観(豊かさやゆとりに対する欲求の高まり)、一企業としての役割が(収益を優先してきた企業活動から社会と問題を共有し、より良い社会づくりに大きな役割を果たす企業へ)変化していく中、「創業70周年」にあたる平成9年を機に、会社としてさらに積極的に社会貢献に対しどのように取り組むかを体系的に整理し、今後の当社のあり方を検討しました。

 同年10月にオークラ輸送機株式会社全体の社会貢献活動の運営組織として、「フィランソロピー推進委員会」を発足しました。

            

フィランソロピー推進委員会について教えてください。

インタビュー風景

 委員会の活動方針を「経営信条である“感謝・努力・知恵”に基づき、地域社会と積極的に連携を図り、社会貢献活動を社員参加型で展開する。」とし、3つの活動指針と5つの活動項目を掲げています。

 活動指針は、1.地域社会への貢献、2.継続性の重視、3.労使一体で取り組む社員参加型の活動です。
 活動項目は、1.地域交流、2.社会福祉活動、3.スポーツ振興、4.環境保全活動、5.教育・文化振興です。

            

委員会のメンバーは?

 活動指針に「労使一体で取り組む社員参加型の活動」とあるとおり、会社からの強制でなく、会社側・組合側の両者が協力し合い活動に取り組んでいます。

 委員の構成は、総務部長が委員長を、労働組合副組合長が副委員長を務め、本社や工場の各部門から選任された約10名が委員となっています。

 委員の任期は3年で、できるだけ多くの社員に経験して欲しいと思っています。全社員が地域活動に取り組む風土を作りたいとの思いからです。

5つの活動項目について、具体的に教えてください。

大庫記念館

 まず、「地域交流」としては、工場見学を積極的に受け入れると共に、大庫記念館(会社の歴史と「マテハン※」をテーマにした記念館)も開放しています。地域の住民の方には、工場の外観は見慣れた風景であっても、工場の内部がどうなっているかはご存知ありません。工場見学によって、どんな従業員がどんなものを作っているのかを知っていただきたいと思っています。今後は、他の工場や支店にも広げていく予定です。

            

※「マテリアルハンドリング」の略。物流用語で、機械による作業のこと。

            

 「社会貢献活動」としては、国内外の災害の発生した地域の被災者救済のため、オークラグループ社員へ募金を呼びかけ、義援金を被災地へ届けています。

                         

 「スポーツ振興」では、加古川の冬の風物詩となったスポーツイベント『加古川カップ綱引き大会』ウォーカーへのお茶の配布は今年で21回目を迎え、当社はスポンサーとして協賛するとともに当社の有志チームも参加しています。また19回目の『加古川ツーデーマーチ』にも長年協賛しており、全国各地から参加したウォーカーに無料のお茶接待をしています。

            

 「環境保全活動」については、周辺道路や側溝の清掃・除草作業など「環境クリーン作戦」を展開、地域の美化にも一役かっています。

            

 「教育・文化振興」は、川の美しさ、すばらしさ、力強さなどを表現する作品を募集し表彰する『川の絵画大賞展』や、加古川流域の活性化と新しい文化創造のため市民が手づくりで立ち上げた『踊っこまつり』などに協賛し、地域の教育や文化の振興に貢献しています。

           

工場を取り巻く塀がたいへんカラフルですね。

加古川四季彩りロード制作の様子

            

 創業80周年記念事業の一環として、本社工場西側のブロック塀に絵画を描いてもらいました。本社工場の隣に中部中学校があるのですが、「毎日生徒が通う道に、子どもらの夢あふれる絵画を!」との大庫会長の発想で、同中学校へ制作を依頼しました。 

 図案は美術部3年生が担当し、地元加古川にちなんだ12ヶ月の季節の移ろいを表現しています。その図案を120名の生徒が毎週土曜日、3ヶ月かけて描いてくれました。

 壁画道路の名称を全校生徒から募集し、『加古川四季彩りロード』と名づけました。

            

 この壁画によって、生徒と地元の人とのコミュニケーションが生まれたことは、当社にとってたいへんうれしい出来事でした。

本社工場正面入口には見事な桜がありますね。

            

本社正面入口外観

                         

 本社工場には数十本の桜がありますが、正面入口の2本の桜(ソメイヨシノ)は樹齢80年で、毎年薄紅色や濃紅の大きな花びらをつけ、春の到来を告げてくれます。

 その桜を地元のみなさまにも楽しんでいただこうとの大庫会長の発案で、夜桜のライトアップをしています。たくさんの方が夜桜見物や写真撮影にいらっしゃいます。

長年、集団献血もされています。

 集団献血を始めてから、もう30年くらいになります。毎年6月に、本社工場と加古川東工場の社員が100名ほど「自分にできることで社会のために役立ちたい」との思いから献血に協力しています。

            

これから社会貢献活動に取り組もうとする企業への一言をお願いします。

 「人のために役立ちたい」という気持ちは誰しもが持っていると思います。社会貢献活動に取り組みたい、また興味がある社員に活動の機会をつくってあげることが大切です。

            

 継続して活動を実施していくために当社では、組合と連携を取り、労使一体で推し進めています。また、活動に参加できるように社内報で定期的に活動状況を報告しています。
 そして、背伸びをせず、一つずつ積み上げ、少しずつ活動の輪を広げていけばよいのではないでしょうか。

       

本日はありがとうございました。

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