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兵庫県内の社会貢献企業を紹介

多様な活動資源とノウハウを持つ「企業」の社会貢献活動を促進し、「ひょうごの地域づくり活動」の輪を一層広げていくため、県内企業による社会貢献活動の実践事例や県の支援・促進施策をご紹介します。

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「地球との絆」「社会との絆」「次世代への架け橋」の行動指針のもとに

東播磨地域

企業名 三菱重工業株式会社 原動機事業本部高砂製作所
代表者名 原動機事業本部高砂製作所長 安藤 健司
設立 昭和37年10月
資本金 2,656億円 ※全社ベース
社員数 4,044名(平成22年2月1日現在)
所在地 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号
主な事業活動 発電用機器の製造     
ホームページ                   三菱重工業株式会社 原動機事業本部高砂製作所                                     
掲載日 平成22年4月12日

三菱重工業株式会社 原動機事業本部高砂製作所 総務部長 伊藤輝彦さんにお話を伺いました。

三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)の「企業の社会的責任(CSR)」についての考え方をお聞かせ下さい。

                                       インタビュー風景                

 1884(明治17年)の創立以来、当社が果たすべき最大の社会的責任(CSR)は、「ものづくり」すなわち「優れた技術・製品の提供」を通して人と地球の未来に貢献し、持続可能な社会を実現していくことを基本としています。

 「社業を通じて社会の進歩に貢献する」と当社社是にも謳われている当社のCSR理念を具体的にイメージしやすい形にしようと、2007(平成19年)にCSR行動指針を策定し、「地球との絆」「社会との絆」「次世代への架け橋」を掲げました。

            

高砂製作所として地域におけるCSRをどのように考えておられますか。

 当所も本社の考え方に基づき、CSR活動を積極的に展開しています。

 1962(昭和37年)に当社・神戸造船所のタービン専門工場として操業を開始しましたが、事業所を構える高砂市内では社名は知っていても、何をしている会社であるかは、あまり知られていませんでした。そのため、当所のことを地域の方々に知ってもらうための活動や、地域に貢献していくことを目的とした活動を始めました。これは、CSR行動指針の「社会との絆」に当たるものです。

            

「社会との絆」として、具体的にはどのような活動をされていますか。

     

       

 毎年8月に労働組合との共催行事として“三菱高砂夏まつり”を開催しています。夏まつりでは、多くの地域の方々に足を運んで頂き、楽しんで頂いております。

            

 その中の1つの行事として“三菱重工高砂絵画コンクール展”を実施しています。本コンクール展は、昨年で17回目を迎え、高砂市内の小学生を中心に毎回4,000点を超える作品を応募頂いております。展示は入選作品以上の作品ですが、夏まつり会場での展示の後、ショッピングセンターでの展示や、山陽電車の1編成を“クレヨン号”と称し車内掲示を行っています。

 また、6年前からは夏まつりが始まる前に高砂市美術協会に所属する当所社員やOBが講師となり“こども絵画教室”を開催しています。毎回題材を変え、参加いただく子供達には実際に絵を描くことを通して絵を描くためのコツやポイントを学んでいただいています。

             

                       

 次に紹介するのは、“三菱重工チャリティ・コンサート”です。本コンサートは、2003(平成15)年から“地域の皆様に手頃な価格で上質の音楽を聴いていただく機会を提供する”という趣旨の元、毎回プロの演奏家の方々等をお招きし、高砂市文化会館で開催しています。

 当コンサートでは、毎年、地元の方々との共演も企画し、好評を得ています。収益金については、全額を高砂市善意銀行に寄付し、高砂市の福祉と文化事業に役立てていただいています。

            

              

 3つ目に紹介するのが、“三菱重工高砂杯争奪少年サッカー大会です。本大会は、1990(平成2)年に始まり、地元である東播サッカー協会所属のクラブチームを中心に約20チーム300人以上の選手の皆様に参加いただいています。昨年の大会は、ちょうど20回の節目の大会であったため、東播地域に拠点を置く社会人クラブチームであるバンディオンセ加古川様にご協力いただき、交流試合を実施しました。

 また、一昨年より優勝チームを東京で行われるMHIカップ少年サッカー大会(当所が所属する原動機事業本部が主催)に招待しています。このMHIカップでは、長崎造船所、横浜製作所、当所が実施する地区大会を勝ち上がったチームが熱戦を繰り広げます。そして、試合だけでなくチーム同士の交流を深めていただこうと大会前日には交流の場を設けています。子供達にとっては、日頃の練習の成果を発揮する場であると同時に、他地域のチームとの交流の場にもなり、普段はできない貴重な経験をしていただけると考えています。

            

「次世代への架け橋」としての取り組みはどのようなものがありますか。

           

 当社の技術力を生かし子供達に科学に親しんでもらう機会を提供しようと、夏休み期間中に小学校3~6年生(内容により対象学年は変わります)を対象とした“三菱重工サイエンスサマースクール”を高砂市教育委員会と共催で開催しています。毎年、当所と同じ敷地内にある技術本部高砂研究所に依頼し、講師としてご協力頂いております。昨年は、「風力と太陽光でエコを実感しよう」と題し、実際に工作をしながら風力と太陽光の仕組みや秘密について学んでいただきました。

             

 次に11月には、市内の小学校に通う5年生全員(約1,000名)を対象に工場見学会を実施しています。なぜ、小学5年生かというと、ちょうど社会科で工業や貿易の勉強をする学年だからです。教室では、教科書の写真でしか工場というものが分かりませんが、実際の工場を見ていただくことによって、学習理解の促進に役立てればと考えています。

           

また、当所では、高校生・大学生等を対象とした“インターンシップ”や中学2年生の“トライやるウィーク”の受入も行っています。

            

 これら様々な機会を通じて、次世代を担う皆さんの夢を育む活動を行っています。

いろいろな活動をされていますが、社員の方々はどう関わっていますか?

 企画は主に総務課が行っていますが、毎回活動を実施する際には、所内でボランティアスタッフの募集を行っています。昨年の“三菱重工チャリティ・コンサート”では約30名弱、“三菱重工サイエンスサマースクール”では、約15名の社員の方々に運営に携わっていただきました。特筆すべき活動として、“チャリティ・コンサート”終了後に、たくさんのお客様が通られるので道路にゴミが落ちているかもしれないと会場の最寄駅である高砂駅までの道を清掃しています。

            

 これは、あるボランティアスタッフの気付きから始まった自発的な活動であり、大変すばらしいことだと感じています。

            

 また、社員のボランティア活動への積極的な参加と裾野拡大のため、高砂市社会福祉協議会からボランティア情報を定期的に戴き、社員全員へメールで配信することも始めました。このような情報を提供することによって、これまでボランティア活動に興味はあったがなかなか参加できなかった社員の皆さんが一歩を踏み出す契機となればと考えています。

            

 このように社員ひとりひとりが社会を意識することはとても大事なことだと思います。これは仕事でも同じです。社会を意識した行動や製品は、当社の存在価値であり、持続可能性実現のための実践規範であると考えます。

                         

「地球との絆」についてはいかがですか?

           

 当所では、高効率で環境に優しい製品である発電用ガスタービンを開発・製造し、お客様に提供するといった事業活動を通じて地球環境に貢献しています。

            

 また、毎月当所周辺の清掃活動を続けていますが、甲子園球場28個分に相当する敷地内の緑化を推進していき、環境に優しい職場づくりにも努めたいと考えています。

                          

今後、考えておられる取り組みを教えて下さい。

           

 昨年、市内の臨海部に拠点を置く企業10社で交通安全運動期間に合わせ交通安全の合同立哨を行いました。簡単に説明しますと、各社社員が市内の5ポイントで交通安全を啓発する幟を持って立ち、通勤・通学等で通行する皆さんに挨拶する活動です。これは、企業が社員の通勤マナー等で地域に迷惑をかけている事例から、企業として合同で何かできないかという気付きから始まった活動です。本活動後に参加者の皆さんに行ったアンケートでは継続して実施していくことが重要だとの意見を多くいただき、次回は4月の“春の全国交通安全運動”期間中に実施できるよう計画中です。

            

 また、本活動をきっかけに他にも企業合同で何かできることはないかと10社で共に知恵を出し合って考えていければと思っています。

                         

これから社会貢献活動に取り組もうとする企業への一言をお願いします。

            

 社外の方々、地域の方々の期待にどう応えていくのかを考えていけば、自ずと何をすれば良いのかが分かってくるのではないでしょうか。

 そして、大上段に構えるのではなく、身の丈にあった活動を続けていけばよいと思います。



本日はありがとうございました。

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