兵庫県立西脇高等学校兵庫県西脇市

工程 一本の糸から一枚の布へ

 染色・織物・加工とさまざまな工程があるが、この工程の中で重要となるのが糸である。糸の加工によって、肌触りや風合い決まる。肌触りや風合いを生み出すために必要な工程が撚糸(ねんし)だ。撚糸とは、糸と糸とをねじって糸を強くすることだ。
そして、この撚糸が活かされる工程が織の加工である。織の加工の中でも特に伝えたいのは『クラッシュ加工』だ。この『クラッシュ加工』は特許で保護されており、播州織工場の中でも織れるのは播州織工業協同組合さんだけということで、お話を伺った。この生地ができたきっかけは、風合い加工(肌触りを良くする加工)の工程の中で機械の不備や流れ上にトラブルなどがあり、目ずれを起したことに着目したことがきっかけで生まれたそうだ。クラッシュ加工した布を拝見した時「縫うのが難しそう」「布が突っ張りそうだ」と感じた。生地を織る中で、意図的に横糸がずらされているように見え、難しいと感じてしまったのかもしれない。しかし、そのようなことはない。目ずれやしわ、色落ち、縮み、破れにくさなど、多数の検査基準をクリアしないと布は完成しないことに加え、この生地は織る際に横糸をずらしているのではなく、通常に織られた生地を加工で動かしているため、糸の切れやすさが通常の生地と同じで弱くないからだ。
クラッシュ加工には一枚で織られているものと二重に織られたものがある。この二つの布に共通して言えること、それは肌触りがとてもいいことだ。また二重で織った布で製作したシャツは軽くて、なにより暖かいという。「この加工は機械を調節することが難しく、平成15年に発明されたが、今も発展途上だ」と言われていた。
たくさんの困難を乗り越え完成した一枚の布。『クラッシュ加工』ができたときのように、「失敗は成功のもと」、私たちも失敗を武器に日々新しい製品を作り続けていきたい。そして、織物で『クラッシュ』ができているのではなく、加工の技術によって『クラッシュ』が完成していることを一番に伝えていきたい。
播州織の分業工程の一つである加工にある技術。すべての工程がこの西脇市でできることは本当に素晴らしいことだと改めて感じた。

クラッシュ加工の日傘

クラッシュ加工の日傘

複雑さと繊細さが美しいクラッシュ加工が施された織物

1 2 3 4 5

ライター・カメラマン

 

兵庫県立西脇高等学校

生活情報科3年

 

〒677-0054

西脇市野村町1794-60

(電話)0795-22-3566

 

生活情報科 ホームページ

 

Facebookページ

https://www.facebook.com/N.hsSeikatsujouhouka

 

google map