すごいすと取材記

バッグデザイナー由利佳一郎 さん(51) 兵庫県

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先人たちの力を借りて

「豊岡の鞄づくりには長い長い歴史がある。誇り高いこの地場産業を表舞台に立たせたいんです。」

豊岡鞄は、円山川下流域に多く自生するコリヤナギを使った杞柳細工とそれにより作られた柳行李がその起源。奈良時代のものと見られる杞柳細工の箱も見つかっており、その歴史は1200年を越えると考えられている。

豊岡杞柳細工ミュージアム

豊岡杞柳細工ミュージアム。大正14年のパリ万博にも豊岡の柳行李が出品されていたという。

もう一箇所由利さんが案内してくれたのは、ARTPHEREから北へ歩いて5分の柳の宮神社。

柳の宮神社が祀るのは柳にまつわる神々。そのためこの神社は柳行李や豊岡鞄の神様として鞄産業に携わる人たちに親しまれている。由利さんも節目の時は必ず訪れるという。

柳まつり

柳の宮神社では、毎年夏に但馬三大祭りのひとつである「柳まつり」が開催される。

「そこに暮らしているとあまりにも日常化して忘れがちだけど、地域に地場産業があるというのは、今自分たちがその分野で高い技術を手にしているということ。そして、必ずここに至るまでの歴史があってそうなっているということ。先人たちから受け継いだものを途切れさせちゃいけない」

境内から、ARTPHEREやカバンストリートへとまっすぐつながる場所に立ち、由利さんは語った。

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