すごいすと取材記
有限会社ウッズ能口秀一 さん(53) 兵庫県丹波市
「町の小さな製材所が、どんどんなくなっているんです。木材の特性や用途を理解した上で、原木を見定めて製品にすることを学ぶところがありません。製材は、木の価値を決める仕事です。『こう使ってほしい』との思いを込めて挽くものです。どうすればその木が一番活かせるか見極め、ノコを入れる場所を決めています。大工がどの部分をどのように使うのかまで、 製材する側が理解して挽くんです。」
そうした職人が少なくなっているというのだ。
<林業従事者とともに製材の大切さを学ぶ勉強会を開催している>
「木材の活かし方がきちんとわかる技術者がいなければ、木の価値が下がってしまいます。これはただ木材を販売するためではなく、ものづくりの上で非常に重要な仕組みです。吟味を重ねて木材を選び、家を建てることは、家づくりを通じて森づくりに参加しているのと同じこと。各地で製材を学ぶ場所ができれば、世代は変わっても、そうした考え方や理念は引き継がれていくはずです。受け継ぐ人は、その価値をわかったうえで次につないでほしい。今は、つながらずにぶちぶちと切れてしまっています。だから私はコーディネーターとして、山の価値をつないでいきたいんです。」
そんな流れを、ゆっくりとした変化の中で作っていければと能口さんは語る。
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第13回木の建築賞
平成24年度 森林・林業白書(第1部 第VI章 第3節 木材利用の推進(7))