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ネットワーク128号 但馬

グループの紹介
 
朝来市
高齢者が多く住む旧鉱山地区 みんなで助け合う明るい集落づくり
神子畑区長 山内 隆治郎さん
 平成21年8月9日深夜から台風9号による豪雨は、今まで経験したことのない雨量でした。私達の集落は狭い山間で、中央に川が流れ、それに沿って30数戸の住宅が建っています。民家の裏山のいたる所から土石流などが発生し、川は濁流と流木であふれ、数軒の住宅が全半壊しました。道路もいたる所で決壊し一時孤立状態でした。
 あれから2年が過ぎようとしています。未だに避難所に住んでいる人、取り壊しして区外へ移住した人等で空地も増えました。
 今、考えることは「共助の精神」「住民主体」。高齢者の多い私の区では一人暮らしの高齢者とも日頃より交流を図り、いざという時の為に近所の状況を把握しておくことが重要だと感じます。区内には1ヵ所指定の避難所がありますが、前回の災害体験から、川が増水してしまうとその避難所に避難する事は危険でした。そこで、まずは、情報を的確にキャッチし地元主導で1時間でも2時間でも早く避難所へ避難指示を行うこと、併せて区全体でなく隣保ごとや隣近所といったより小さな単位で避難すること、その立地条件や構造、過去の災害時における被害状況、避難経路等を高齢者と一緒に普段から下見、検討していくよう申し合わせをしています。
 今後は、独居老人や高齢者の多い当区に合った防災対応や防災マップ、防災用具などマニュアル作りを進めていく予定です。

孤立した神子畑地区へ物資を搬送 孤立した民家へ区役員が食糧を配給
○問い合わせ先
 朝来市 朝来支所 地域振興課
 電話 079(677)1165
 
養父市
農村歌舞伎の伝統を継ぎ郷土の新たな「顔」に
養父市立関宮公民館 藤原 淳二さん
 養父市葛畑区には国指定有形民俗文化財「葛畑の舞台」(芝居堂)があり、明治初期から地域の農民が歌舞伎を教え上演していた葛畑農村歌舞伎が受け継がれています。
 地域の大人たちが結成した農村歌舞伎葛畑座では、昭和41年の公演を最後に途絶えていましたが平成15年9月に復活公演を行いました。この大人たちのがんばりを見ていた地域の子どもたちが、子ども歌舞伎を結成し平成15年11月にせきのみや子ども歌舞伎第1回公演を行いました。全国的にもめずらしい地域の伝統文化を核にした、子どもから大人までが一緒に取り組む地域づくりが始まりました。毎年4月に市内から公募し集まった、歌舞伎のかの字も知らない子どもたちが、歌舞伎を一生懸命稽古し、時には悔し涙を流しながら取り組みその成果を毎年秋に発表しています。公演には市内の方をはじめ京阪神からも多くの方が見に来られます。
 平成23年8月に東京で行われる第13回全国こども民俗芸能大会に兵庫県から初めて出場することになっています。養父市に来ないと見ることのできないナンバーワンではなくオンリーワンの文化活動として日々成長し、子どもたちのマンパワーが地域に活力を与えています。

葛畑(かずらはた)の舞台一般公開(平成21年) 第8回公演(平成22年)
○問い合わせ先
養父市立関宮公民館
 電話 079(667)2331