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ネットワーク124号 西播磨

グループの紹介
 
赤穂市
中学生も一緒に行う黒鉄山(くろがねやま)整備
赤穂市大津自治会 会長 旧林 茂存さん

 赤穂市内最高峰の黒鉄山は標高430.9メートル。最高点を示す礎石や鎌倉時代の築造といわれる石砦の跡があり、南は瀬戸内海、北は有年方面の山々が見え、天候がよければ、南は淡路島から四国山脈、北は中国山脈の山々が見える眺望はすばらしいものです。
 この眺望を維持するために毎年3月に、地域の大人と中学生が頂上部分の樹木の伐採や草刈り、展望場所の修復整備を一緒に行っています。5年前からは大津地区外の赤穂西中学校の生徒も、卒業記念にと教職員と一緒に参加しています。
 頂上へは、標識に従って登り始め鍋森神社を過ぎると、藪椿の群生に咲く赤い花を見て、向かいます。登り始めて約1時間で頂上です。
 この活動を始めた時は、どこから手をつければよいのかと思うほど雑木や雑草が生い茂り、伐採というより開拓という状況でした。大人はチェーンソーや草刈機で木や草を刈り、中学生はそれを集めて束ね、整理場所へと運びました。木や草で見えなかった最高点を示す礎石や石砦が姿を現し、眺望がひらけたときは感動ものだったことを思い出します。この素晴らしい黒鉄山を地域の自然の宝と位置づけ、地域の大人と子どもが一緒になって、年に一度の行事ではありますが、今後も整備を続けていきたいと思っています。
 子どもも地域の宝です。地域の子どもを育てなければとの思いから、日頃の地域行事への子どもの積極的な参加も進め、みんなで地域づくりを進めているところです。

参加者の皆さんの作業風景 ちょっと休憩中、この眺めいかがですか
○問い合わせ先
赤穂市大津1945ー3
 大津自治会長 旧林 茂存
 電話 0791(43)2350
 
佐用町
地域の伝統文化を子どもたちの手で
南光子ども歌舞伎クラブ育成会 会長 淡路 一雄さん

 国の重要有形民俗文化財に指定されている「上三河の舞台」。かつてはこの舞台で数々の歌舞伎公演が行われてきました。そして、戦後間もないころは、地域の有志の皆さんによる公演が行われるなど、歌舞伎を見たり、演じたりすることは、三河地域特有の文化として育まれてきました。
 この地域文化を継承しようと、地域の小学生の子どもたちを中心に「南光子ども歌舞伎クラブ」が平成4年に誕生しました。同時に、同クラブの運営を支えるための地域住民の組織「南光子ども歌舞伎育成会」や、また同舞台の保存と特有の操作方法を継承し、同クラブの公演の際には、舞台セットを組む役割の「上三河舞台保存会」も設立し、地域・学校・行政の連携のもと、その伝統文化は今日まで守られています。
 同クラブは平成22年3月現在で13人。1年間の練習の成果を披露し、後輩たちに民俗芸能を継承するための3月公演「伝達式」と、2年に1回の同舞台の公開時の公演のほか、県内外の各地で公演を行っています。
 しかし少子化によって近年、子どもの人数確保が困難な状況になっています。そこで、三河地域の小学生に限定していた同クラブのメンバーの対象を町内全域に広げるなど、地域文化の継承ができる仕組みづくりに、みんなで取り組んでいます。

昨年の3月公演「伝達式」の様子 お化粧で役者に変身
○問い合わせ先
佐用町役場南光支所地域振興課
 電話 0790(78)0123