「獅子綱渡り」は、伊勢の森神社春祭りで奉納される郷土芸能で、猿と獅子が梯子から張られた約六十mの綱を命綱なしで渡るものです。江戸時代から三百年近く続く伝統行事で、当時流行した牛馬の疫病を鎮めるため三重県の伊勢神宮から分霊を受け、祭りを催したことが始まりです。現在、淡路市無形文化財に指定され、無病息災や家内安全を願い、例年四月十一日に近い日曜日に催されます。
祭りでは、神事、拝殿前での獅子舞奉納に続いて、舞台を地上約十mの梯子の上に移し、五本の扇子を口や両手で持って舞う「松づくし」や、鮮やかな着物をまとった舞踊などの曲芸を披露した後に、クライマックスの「獅子綱渡り」を行います。
例祭を担当することとなった町内会では、一月下旬頃からほぼ毎日、祭りで奉納する「獅子綱渡り」をはじめとする「獅子舞」、「松づくし」の練習を積み重ねます。
また、近年、中田小学校の六年生の児童が、この郷土芸能「松づくし」、「獅子舞」などを学習発表会の場において披露するなど中田地区では住民一体となって「獅子綱渡り」をはじめとする伊勢の森神社春祭りの保存・伝承に取り組んでいます。
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